2024年7月初頭、エアコンを付けて昼寝をしていた。
ちなみに夜勤明けの仮眠だ、決して怠惰な生活をしているわけではない。
エアコンの真下に布団を敷き、いざ夢の世界へ。
・・・。
ん?何だ??
何か顔に冷たいものがかかってくる。
水?
気のせいかと思いたかったが、どうやら容赦ないようだ。
何度もポツポツと、水滴のようなものが顔にかかってきて非常に不快だ。
(やめてくれ、オレはとにかく寝たいんだ。)
しかしこの水滴は、一向に止む気配がない。
(畜生っ!!)
ガバッと布団から起き上がり、水滴の発射源と思われる方向を睨みつける。
ゲッ!!なんだこれは??
水滴はエアコンの吹き出し口から発射されているようだ。
そして何よりその吹き出し口から茶色い汚れが・・・。
少し混乱する。
得体の知れない汚れが何なのか気にもなるが、なにより自分の顔に降りかかっていたものがあの茶色い液体かと思うとゾッとする。😱
とにかく顔を洗い一旦避難する。
この時点で昼寝は諦めることにした。
そして冷静になり考える。
この水は一体なんなんだ!?
エアコンから水滴が飛んでくる原因をネットサーチ
とりあえず手元のスマホでネット検索してみる。
「エアコン 水滴 飛んでくる」のキーワードで、いざGoogleサーチ!!
そしていくつかのサイト情報をまとめてみると、どうやら以下のことが原因のようだった。
- 内部のフィルターやアルミフィンが汚れて詰まっている。
- ドレンホースが詰まっており、内部に水が溜まっている。
- ルーバー部分の結露。
まずルーバーの結露は今回除外する。
目視点検したが、ルーバーはそんなに汚れていない。
つまり結露が原因であれば、茶色ではなく透明な水が飛んでくるはずだ。
フィルターやアルミフィンの汚れも除外かな。
だって数日前にエアコンをキレイに掃除したばかりだったから。
フィルターは掃除機でしっかり埃を取り除き、アルミフィンはホームセンターで売っているエアコン洗浄スプレーでプシューと埃を一掃したはずだ。
となるとドレンホースの目詰まりが原因か?
マジか、ちょっと面倒になってきたな。
業者にみてもらうとかなりお金もかかるだろうし。
突然の痛い出費は嫌だ。
そもそもこの時期に、呼んだらすぐ来てくれるのか?
エアコン洗浄スプレーの使用がトラブルの原因か???
引き続きネット検索していると、意外な情報を発見した。
市販のエアコン洗浄スプレーはオススメできない。
調べた情報をまとめると、次のようなことが判明した。
- 素人がエアコン洗浄スプレーを使用すると、除去しきれない埃が詰まり、水漏れなどのトラブルを引き起こす。
- エアコン洗浄スプレーはメーカーの保証外。
- 自己責任で行う場合、予めアルミフィンの埃や汚れをしっかり除去しなければならない。
- エアコン洗浄スプレーを使用した後は、送風または温風でしっかり内部乾燥を行う。
・・・マジか。
数日前に、私はこれらの情報を知らずにエアコンクリーニングを行った。
だってスプレー缶に記載の説明には、そんなこと書かれていなかったし。
だから全面パネルを開き取り外しできるフィルターまでは掃除機で清掃したが、アルミフィンには何も手をつけずの状態でプシュ〜っとひと缶一気にスプレーしてしまった。
しかもきちんと乾燥させた記憶はない。
・・・これが原因なのかな。
さて原因がある程度わかったところで、これからどうしよう。
今さらエアコンクリーニングを業者に依頼するのもなんだし・・・。
ということで、まずは自分で分解し点検してみることにした。
もちろんここから先は自己責任だ。
メーカー保証とも別れを告げることになる。
それらを踏まえ、いざスタート!!
エアコンを分解し点検してみる
まずはエアコンの形名を確認する。
私のエアコンの形名は『AS-J25V-W』だ。
最後のWはきっとWhiteのW、つまりエアコン本体の色のことだと思う。
多くの家電製品がそんな感じだよね。
それにしてもこのエアコン、もう16年も使っていたのか・・・。
標準使用期間からみれば、もう買い替え時期をだいぶ過ぎている。
まあそのへんは置いといて先に進める。
この形名の分解方法をYouTubeで検索する。
するとちょうど良い動画が見つかったので、これを参考に進めていく。
参考動画:【エアコン分解】富士通 AS-J22B-W・オンライン研修動画【ハウスクリーニング独立・開業】
ちなみに動画のは形名が私のと若干異なるが、造りは同じようなので問題なさそうだ。
では先ほどの動画を参考に、早速作業を開始する。
まずはエアコン本体の電源をオフにし、コンセントを抜いておく。
ここはまず最初に必ずやっておきたいところだ。
作業中に誤ってエアコンを動作させてしまった場合、本体の故障や指などの怪我につながる恐れがある。
お次は本体全面カバーを開けて、フィルターを2つ取り出す。
ご覧の通り、数日前に掃除したばかりなので、フィルターはキレイだ。
もし汚れている場合は、忘れずに清掃すべきだ。
ちなみにフィルターの清掃には注意がある。
- 掃除機で吸い取る場合は、フィルターの表面から吸い込む。
- 水洗いする場合は、フィルターの裏面から水を当てて洗う。
つまり埃をとる方向は一方通行ということ。
両面から清掃してしまうと、目詰まりの原因となり得る。
次は左右真ん中についているフィルターを取り出す。
このフィルターも今回は汚れていない。
ちなみに私は数日前に水洗いした。(水洗いで合ってるのかな?)
現段階で2種類、合計4つのフィルターを外したことになる。
実は数日前までの無知な私、ここまでの段階で市販のエアコン洗浄スプレーを使用した。
だって、これ以上の取り外しはプロの領域っぽいじゃん。
スプレー缶にも、ここまでしか説明なかったし。
だからひと缶プシューと気持ちよさそうに、かつ満足気に、そしてできるお父さんのごとく堂々とスプレーした。
ああ、あの時の自分に戻りたい。
そして同じような犠牲者が出ないことを祈る。
おっと、話が逸れてしまった。
次の作業に続く。
エアコン本体3箇所のネジをプラスドライバーで外していく。
ちなみに向かって右側の小さいパネルはネジを1つ外せば取れるが、その中に隠しネジがある。
この隠しネジを含め、合計4つのネジを外す必要がある。
次は本体上部のツメ3箇所を外す。
我が家の取り付け位置ではエアコン上部の写真撮影が厳しかったので、先ほど掲載したYouTube動画より画像を引用させていただく。
引用:おそうじ開業ハウプロちゃんねる【ハウスクリーニング開業・独立】様
このツメはマイナスドライバーで外せたが、けっこう苦戦した。
真ん中はすぐに外れたが、左右が見えない位置で手探りだったので天井ギリギリのエアコン設置だと苦労するだろう。
3箇所のツメを外しフロントパネルを引っ張り出せば、いよいよご対面である。
キャーーッ!!
見てはいけないモノを見てしまった感じ。
エアコン洗浄スプレーで落ち切らなかった埃が、所々にこびり付いている。
歯ブラシでかき出してみると、埃はじめっと濡れた塊となっていた。
エアコン洗浄スプレーでは埃が取りきれず、更にきちんと乾燥させなかった結果がコレだ。
この汚れがルーバーに染み出していたわけか。
ってか、この汚れを顔面キャッチしてたんかいっ!!
気を取り直し、とりあえず分解を続ける。
ルーバーを取り外すため、右にある黒の電装パーツを外す。
上下にあるツメを外せばよいのだが、折れやすい感じなので慎重に。
続いてモーターを取りたいので、ネジを2箇所プラスドライバーで外す。
こんな感じでモーターが取れた。
配線を傷つけないよう注意する。
私はこのままブラブラ状態で次へ進めたが、心配ならばマスキングテープ等で固定するのもアリだろう。
続いてこのルーバーを外す。
白いルーバーの突起部分を、黒い受け側の凹んでいる場所に合わせると外れる。
ちなみに取り付ける時も同様に、この凹みに合わせれば良い。
これでルーバーが外れた。
更に動画にはなかったが、黒いフィンも引っ張れば簡単に取り外しできるので、外せば水洗いできる。
さて、分解はここまでだ。
ここまでできたら、いよいよクリーニングに取り掛かる。
分解したエアコンをクリーニングする
まず最初に取りかかったのは、アルミフィンにこびり付いた、湿った埃の塊の除去。
コイツを歯ブラシで削ぎ落としていく。
先端に毛先が付いた掃除機を使うと効率が良かった。
ゴミがボロボロ下に落ちにくいのがGOOD!!
いずれもアルミフィンの向きに沿って、上下に動かしていく。
向きに逆らって横移動してしまうと簡単にアルミフィンが曲がってしまい、エアコンの冷却効果が低下してしまうので注意。
そして作業すること数十分程度でここまでキレイになった。
本来であればここまで掃除した後に、エアコン洗浄スプレーを使用すべきだったのだろう。
まあ、もう過去のことは気にすまい。
ちなみに今回は清掃のみで、エアコン洗浄スプレーは使用しないことにした。
まずは正常稼働への復旧が第一優先だからだ。
さてそれとは別に、ひとつ気になるところを発見した。
アルミフィン下部の黄色矢印部、ちょうど指一本分程度の隙間があるのだが、ここに結構な量の水が溜まっているのを確認した。
恐らくここがドレンパンなのだろうが、さて、どうしたものか。
少し考えたが簡単にはバラせそうにないこと、そこまで時間に猶予がないことを加味し、今回はウエスで溜まっている水を吸い出す作戦とした。
エアコンを使えば当然水が発生するが、ドレンパンに溜まった水の全てが綺麗にドレンホースから排出されるものなのか、現段階で判断できない。
なのでとりあえず様子をみる。
ダメならドレンホースの詰まりが疑わしくなってくるが、それは今回は手をつけないことにする。
何事も一つずつクリアしていこう。
続いてルーバーを外した部分のクリーニング。
送風ファンはもっとバラせば外せるのかもしれないが、大がかりになりそうな感じなので断念。
今回は歯ブラシで清掃、送風ファンの周辺は濡れタオルで拭いてキレイにしていく。
こんなに汚れていたんだね。
定期的にクリーニングしないと体に悪そうだ、と理解した。
はい、ここまでキレイになりました♪
さて、そろそろクルーニングも終了かな?と思っていたら、どうやらエアコンの裏側にもアルミフィンがある様子。
さすがにココは手が入らない。
ということで、いざエアコン本体の取り外しを試みる。
私の浅はかな知識が正しければ、エアコン本体は壁に取り付けてあるプレートに立てかけてあるだけなはず。
その根拠は、キャンピングカーのエアコンがそうだからだ。
(実は私はキャンピングカーのメンテナンス経験者でもあったのだ・・・)
いざ、エアコン本体を上へ持ち上げるように取り外す。
はい、エアコン本体が外れました!!
(っていうか、壁ヤバくない!?)
エアコンはこれだけ傾けると、ドレンパンの水がこぼれ落ちてくる。
今回は力技で、予め下に置いておいたバケツに水を捨てる。
ちなみにドレンホースはエアコン左右についている。
つまり右でも左でも、傾ければ水は流れる仕組み。
もしドレンホースから水が流れにくければ、エアコンの取り付け角度を変える(水平ではなく少し斜めにする)と、問題解決する。
ちなみにキャンピングカーのエアコンは、それらの理由からわざと斜めに取り付けられている。
エアコンが斜めだからといって、決してクレームを入れてはいけない。
話が脱線した。
私は今、少々ピンチである。
エアコン本体を抱えた私は、実は一人ぼっちだった。
家族はみな出かけている。
左側にはドレンホースと100Vの配線が束になったものが繋がっているので、誰かがエアコンを持っていなければならない。
つまりぼっちプレイヤーでは、本体を斜めにして水をこぼすことくらいしかできないのである。
・・・少し考える。
結果、一旦エアコン本体を戻し、高さ的にちょうど良さそうなものを探す。
ゴミ箱を2つ縦に重ねれば良さそうなので、そこにエアコン本体を乗せる。
意外とバランスは良さそうだったので、このまま作業を続行する。
この裏側は幸いなことに湿っていなかった。
きっとここまでエアコン洗浄スプレーの溶剤が届かなかったのだろう。
ここはハンディモップで充分キレイにできた。
さてエアコン本体のクリーニングはこれで完了した。
しかし私にはもう一つだけ戦うべき相手がいた。
それは・・・、
オマエじゃーっ!!かべぇ!!
これは全くの想定外だったので、対策を何も用意していなかった。
やむを得ず家中を探し回り、やっと見つけたのが『カビハイター』。
もうヤケクソである。
お風呂用だろうが何だろうが関係ないねっ。
プシュプシュ壁にスプレーし、歯ブラシでゴシゴシ・・・。
壁と格闘すること約20分。
試合時間終了。
汚れがあまりに酷く完全に落とすことは叶わなかったが、まあ判定勝利ということで・・・。
あとは本体を壁に立てかけて、外したパーツを戻せば完了。
これにてDIYエアコンクリーニング終了。
私、おつかれ!!
DIYエアコンクリーニングを終えて
いや〜、やっとDIYエアコンクリーニング完了した。
我ながら、かなり頑張った方では?
自分を褒めるわけではないが、かなりキレイになったと思う。
ちなみに上の画像は少しでもキレイになった感を演出するため、フィルターを付けていない。
後で忘れずに付けておこう。
奥さんがご褒美に冷たーいビールでも持ってきてくれたら最高なんだけどなー。
さて、エアコンを試す前にやっておくべきことが2つある。
- 組み忘れがないこと確認し、電源コンセントを戻す。
- しばらく送風で乾燥させる。
あとはエアコンに切り替えて試運転だ。
結論から言うと、今のところ問題なくエアコンは動いている。
とてもよく冷えるし、水滴も全く飛んでこない。
つまり一先ず大成功だ。
排水具合だけ気になるところではあるが、そこはしばらく様子を見てみるか。
ということで、DIYエアコンクリーニングはこれにて終了。
- エアコンの電源コンセントを抜く。
- フィルターを取り外す。
- フロントパネルを外す。
- アルミフィンの汚れを、掃除機かブラシでキレイに清掃する。
- アルミフィンの向きに沿って、5センチ離してスプレーする。(フィン以外には噴射しない)
- 10分間放置する。
- フロントパネルとアルミフィンを戻し、電源コンセントを差し込む。
- 送風または暖房でしっかり内部乾燥をする。
最後に今回使用したアイテムを残しておく。
結果的に全て家にあるもので間に合ってしまった。
あ、そういえば床が埃のゴミだらけだ。
後片付けが大変なので、次回やるときはシートでも敷いておくかな。
追記:クリーニング後、エアコンから水は出なくなったか?
前回のDIYクリーニングから約1週間が経過。
その後の経過が気になるところ。
出張から帰り、エアコンを見てみると・・・。
ああ、何となく嫌な予感はしていたが、2本のルーバーには茶色の汚れが付着していた。
水も前回程ではないが、若干飛んでいたようだ。
ということで、貴重な休みにまたもエアコンという大敵にエンカウントすることとなった。
まずは点検し状況を確認する。
ルーバーの奥は湿っており、指先に結構な汚れが付着する。
また画像はないが、ドレンパンにも水がかなり溜まっているのを確認した。
この時点で、ドレンパンから水がうまく排出されていないのか、と考える。
ということで、前回同様に一旦エアコンを分解する。
そして今回はドレンホースを外すことにした。
今回は妻がいたのでエアコンを持っていてもらい、向かって左側のホースを外していく。
ネジを一本外せば、ホースは簡単に外れる。
ただし水がかなり漏れてくるので、バケツの準備は必須だ。
さてドレンホースを外したが、埃の塊などのゴミが詰まっている感じはなかった。
また排水もきちんとされているようである。
ということは、ドレンパンの中にはある程度の水が溜まっているものなのかな。
そういえば私は一つ勘違いをしていた。
ドレンホースはエアコン左右から出ているものだと思っていたが、私の家のは向かって左側のみホースが繋がっていた。
ドレンホースもよく見てみると左下りなので、排水的には問題なさそうなのだろうか。
もし排水が問題ないとして、そうなってくると今だに茶色の水が出てくる原因は何なのだろうか?
そこで以下の通り仮定してみる。
- 結露により水は必ず発生する。
- エアコンの風量が強ければ、結露した水が飛んでくる。
- 透明ではなく茶色の水である場合、エアコンのどこかしらに汚れが残っている。
エアコンを使えば、当然結露は発生するだろう。
そして今思うと、水滴は常時飛んできたわけではなく、ハイパワーなどエアコンの効きを強めた時だったように思う。
そして前回エアコン洗浄スプレーを使用した時は、アルミフィンなどの汚れを一切除去しないでスプレーしていた。
つまり汚れがまだかなり残っているのではないか?
そこでこのアイテムの再登場である。
念の為、ドレンホースは外した状態で、洗面器を下にかましてスプレーしていく。
洗浄液がしっかり排出されたことを確認。
あとは前回同様に、エアコンを組み直していく。
エアコンを戻し終えたら電源コンセントを接続し、送風でしばらく乾燥。
これにて終了である。
実際にやってみて気づいた注意点
補足ではあるが、実際に作業してみて気づいた注意点を3点ほど挙げておく。
1.エアコンルーバーのモーターを取り外す際の注意点
ただ取り外すだけだと、大小2つの歯車がポロっと落ちてしまう。
小さいものもあるので紛失する危険があるのと、組み方がわからなくなってしまう恐れがある。
そこでこのようにマスキングテープ等を使い、予め外れないようにしておくとGOOD。
2.エアコンルーバー取り付け時の注意点
エアコンルーバーを取り付ける際、上下ともルーバーが閉じた位置でモーターを取り付ける必要がある。
ここを適当にしてしまうと、ルーバーの初期位置がずれてしまい、適正な開閉ができなくなる。
3.前もってエアコン配管パテを準備しておくと良い
エアコンを脱着する場合、配管や電源コードの束を取り外すことは困難である。
つまり作業をするにあたってはエアコンを斜めにしたり、下の方で立てかけたりすることになる。
そうするとエアコン配管穴のパテがこのようになってしまう。
穴の周りのパテを手で寄せてきて調整もある程度は可能だ。
前回の時は調整で済んだが、今回は穴が空いたりして無理そうだった。
そこでホームセンターへ行き、配管パテを購入する。
小さいものであれば、1個100円程度で買えるものだ。
粘土と同じようなものなので、手でちぎってくっ付ければOK。
私の場合、半分程度の量で済んだ。
ここまでやっておけば安心だろう。